「いろいろやってはみているけど、なぜか満たされない。充実感がない。」そんな気持ちがきっかけで、ご相談にいらっしゃった40代の経営者がいらっしゃいます。
お父様はある業界シェアNo.1の会社を経営されており、ご本人は受け継いだ不動産の事業をされていました。
人脈も広く、メディアなどにも取り上げられ、端から見たら順風満帆で華やかな世界にいらっしゃいます。それでも心の中は、満たされないなにかがありました。
セッションを重ねていく中で出てきたのは、父親に対する反発でした。兄弟で比べられて、自分は劣っていると言われているような気がする。父親に認められてないような気がする。愛されてないような気がする。そんな自分の気持ちを、ひとつひとつ認め、丁寧に向き合って、終わらせていきました。
そして、宿命をお伝えしました。「厳しい環境に身を置くことで、好転していく…」
この方にとって、一番の厳しい環境とは、父親の会社を継ぐことでした。
専門性が高い分野のため、学校に通って勉強し直さないといけない。なによりも反発していた父親を受け入れて、共に会社を経営していかないといけない。
クライアントは、自分の宿命を受け入れ、その道を選びました。
「勉強も大変だし、忙しいけど、とっても充実している!」
表情がガラッと変わり、イキイキと毎日を過ごすようになりました。そして、「あんなに反発していた父だったけど、本当に心から自分を愛してくれていたことが解った…」と、涙ながらに報告してくださいました。「自分が本当にやるべきことは、これでした。」と。お父様も大変喜んでおられるそうです。
たとえ、大変な宿命であっても、それから逃げ続けていると、自分の心が死んでいくんですよね。自分の宿命を受け入れた先が、本当の自分の人生の始まりのように感じます。
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