「人に言われると やりたくなくなる」
そんなふうに思うこと、誰もが経験あると思います。子どもの頃、そろそろ宿題をやろうと思っていた矢先に、お母さんから「早く宿題やっちゃいなさい!」と言われると、一気に やりたくなくなります。
これ、自分で「やらない」という選択をしているわけではなく、やらなきゃいけないと思っているのに「やりたくなくなっちゃう」、反射的な反応なんですよね。ということは、無意識の選択なのです。
本当はやりたい。やった方が自分の願いに近づく。自分のためになると知っていながらも、無意識に「やらない」を選択「してしまう」のです。それを選択したら、不本意な結果になることは、簡単に予測できますよね。
いつもセッションの最後に、セッションでの気づきを元にしたアクションを提案します。
ご自身で「これをやると自分の願いに近づく」と気づいたところに、私から「では、それをやってくださいね」と伝えたところ、「人に言われると やりたくなくなる」とおっしゃいました。「なぜ やりたくなくなるんですか?」と質問したところ、「使われているような気持ちになる」と、、、。
クライアントはそれを言葉にして、ハッと気がつかれました。ご自身の願いに向かうためにそれをするのであって、決して他の誰かに使われているわけではないんですよね。
これはなにが起こっているのかと言うと、エゴの反応なのです。
自分の力で、自分の考えで、自分のやり方で、、、自分でそれを成し遂げたという『存在価値』をそこに見出だしたいのです。無意識に、無自覚に、それをやっているわけです。
クライアントは、自分一人での力でやれることには限界があることには既に気づいていて、「これからは他力で…」と話していたのに、「また自力でやろうとしていた」ことにも自覚的になりました。
これは心の癖です。
セッションの中のやりとりだけではなく、日常に戻った時も、誰かからの提案やアドバイス、手を差しのべられた時に、「使われている」「支配されそう」「コントロールされそう」「ダメ出しされてる気がする」と無意識に反応してしまいます。そして、差しのべられた その手を、振り払って、蹴っ飛ばして、、、勝手に孤独になって、全て自力でやらなくてはならないハードモード。その上、自分の願いを成し遂げられない、不本意な結果になるわけです。
「今まで、自分はこうやって、差しのべられた手を蹴っ飛ばして来たんだなぁ、、、もったいなかったな、、、」
クライアントは苦笑いで、おっしゃいました。
こんなふうに、気づかずにやっていたことに気づいていく。無意識にやっていたことを意識化する。無自覚なところに自覚的になることが、自分の人生を創造していく上で、とても重要になってきます。
自分にとって、悪いパターンに入ってしまう『心の癖』に気づいて、修正していくだけでも、不本意な結果を生み出さなくなります。そして、自己実現に向かう選択を、意識的にできるようになるのです。
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