あの時の自分には絶対に戻りたくない!

売上は過去最高なのに、なぜか虚しい。

家族のために こんなに稼いでるのに、奥さんは喜んでくれるどころか、文句ばかり言う。

本当は早く仕事を切り上げて遊びに行きたいのに、やることが多すぎて忙殺されている。

クライアントから、このようなテーマでご相談をいただきました。

やることを詰め込んでいるようにも見えるけど?と伝えると、空き時間ができると、もったいなくて、つい仕事を入れてしまうそうなのです。

仕事を詰め込まないと、どうなってしまいそう?と質問すると…

昔の俺に戻ってしまう。金も地位もなくて、なんにもできなかった自分。あの時の自分には絶対に戻りたくない!!

更に深めていくと、幼い頃の記憶が甦ってきました。

母親から「あんたはなんにもできないんだから、お母さんの言う通りにしていればいいの!」「あんたみたいな人間は世の中に出てから生きていけない!」と自分を否定され、ご飯を抜きにされたり、押し入れに閉じ込められた記憶でした。

幼い頃は、親は絶対的な存在で、言う通りにしなかったら、生きていけないんじゃないかという恐怖と不安でいっぱいになります。

そして、自分のことを「なんにもできない俺」「生きていけない俺」と認めたと同時に、そんな自分を強烈に否定していました。

否定する気持ちが強ければ強いほど、そんな自分を克服して成長したいという欲求も強くなります。

クライアントは努力して、努力して、努力して、現在の地位や経済力を手にしました。しかし、自分のことを否定する痛みが癒えていないがゆえに、やってもやっても、稼いでも稼いでも、まだ足りない!もっと頑張らないと!もっと努力しないと!上には上がいる!まだダメだ!と、底なし沼のループにはまっていました。

努力すればするほど、ありのままの自分から乖離していくのですから、心から楽しめず、虚しくなるのも当然です。

「自分はなんにもできない」「生きていけない」って、本当ですか?なにをもってそう解釈してるんですか?どうなったらそんな自分じゃなくなるんですか?

心から楽しめていないのに、いつまでそれを続けるんですか?

クライアントは、自分に対して間違った評価をし、決めつけ、無意識にその痛みを避けるパターンを繰り返していることに気づきました。仕事に忙殺されることで、その痛みに触れずにいられたのですね。

これは良い悪いではなく、成長課程では大切なプロセスです。スキルや知識、能力を身につけたのですから。でもそれをやり続けても、心からの喜びには到達できないことは既に気づいています。

自分を否定している部分に気づき、認め、ありのままの自分を肯定し、受容することで、この「まだ足りない」の底なし沼から抜け出すことができます。

そして、ありのままの自分で、心から やりたいこと、願っていることを体験していくことで、人生は更に豊かになっていくでしょう。

クライアントもこれに気づき、シフトしている最中です。

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