「仲はいいんだけどね」
「好きなんだけどね」
「お世話にはなってるんだけどね」
こんな前置きをしては、ビジネスパートナーの傲慢な振る舞いをあれこれ語るクライアント。
「ご自身が自覚している以上に、腹が立ってるように見えますよ」とフィードバックすると、「本当だね、怒ってるね、自分…」と気がつかれました。
『怒ることは良くないこと』、そんな観念を持っていると、無意識に怒ることを抑圧します。確かに『怒り』って、エネルギーを消耗して疲れるし、不快かもしれません。
『怒り』を感じるのは、「私のことを もっと大切に扱ってよ!」という心の叫びです。
目の前のあの人に対してではなく、自分に対して叫んでいるのです。
あの人の振る舞いに苦しんでいる自分を「もっと大切に扱って!」
つまり、我慢して平気なふりをして、愛想笑いを浮かべて、自分を犠牲にしている、そんな自分に「もっと大切に扱ってよ!」と怒っているのです。
この場合、自分を大切に扱うとは、自分の気持ちを抑圧しないということです。と言っても、相手に怒りをぶちまけるのはリスキーですし、あまり良い結果は期待できません。
「悲しい」、「もっとこうして欲しい」と要望を伝えてみたり、嫌なことはハッキリ断ったりすることです。
関係性が悪くなることを恐れて、我慢して、平気なふりをしているから、『そのように接してもOKな人』だと相手に認識され、エスカレートしていくのです。
怒って、我慢して、悶々として、だんだん嫌いになって、距離をとって、、、自分一人の世界でやっていると、どんどん孤独になっていきます。こうしている方が関係性は悪化します。
自分の気持ちを、相手を責めることなく伝えてみる。自分の気持ちを認めて、肯定して、どうしたいかを行動に移す。これが、自分を大切にするということです。
怒りを感じた時は、目の前の相手に対してではなく、自分に対して「もっと大切に扱ってよ!」という心の叫びであると、覚えておいてください。そして、自分を大切にする行動をとってあげてくださいね。大切なご自分のために。
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