認めることが勝ちパターン

「いい夫でありたい」
「いいパパでありたい」
「いい経営者でありたい」
「いい人でありたい」

人って無意識に、その場その場で役割を演じています。そしてそれが無意識に自分を抑圧し、制限になっています。

最近 お客様や奥様、子供さんの態度に腹が立つことが多くなったということで、クライアントと対話をしていきました。

元々「いい人でありたい」という思いが強く、怒りを抑圧する傾向が強かったので、自分の怒りに気がつけるようになったのは、とてもいいことなのです。

イライラとかモヤモヤって、感じると不快ですから、なかったことにしてしまった方がラクなんですよね。イライラを感じたら、瞬時に なかったことにすることが癖づいて、もう感じなくなっていました。

いわゆる『鈍感力』『スルー力』です。これって心はラクなんですけど、人生の創造においては、かなり問題です。

なぜなら、警報がガンガン鳴っているのに、無視しているのと同じだからです。

警報が鳴ったら、なにが原因で鳴ったのか、向き合う必要があります。向き合うのが痛いからと避けていたら、泥棒に入られ放題です。自分のエネルギーや大切なところを、奪われたり、土足で踏み込まれているから警報が鳴っているわけですから、しっかり現場を見に行く必要があります。

抑圧した感情って、『水に浮かんだボール』に例えられます。水の中に沈めよう、沈めようと、ボールを押さえ続けるには、ずっと力を入れていなければなりません。それだけのエネルギーを、感情を抑圧するために消耗し続けているのです。

そしてなにかの衝撃でバランスを崩した途端に、パンッとボールが弾け飛びます。それが『キレる』瞬間です。感情が爆発して、意図せず 誰かに強くぶつけてしまうのです。

今回のクライアントの場合は、怒りや不満を言うことに罪悪感を持っていました。自分が感じることすらも否定していました。『怒りや不満を感じる人間は、器が小さいダメな人間だ』という方程式を無意識に作っていました。そんな自分を否定し、その結果、周囲に現れたそういう人たちを否定しまくっていました。

「これをやってる自分こそ、器が小さい人間じゃん!」

これに気がついて、クライアントが急に笑い出しました。(負けを)認めたら、スッキリ爽快で、清々しい気分です!そして、この認めることが勝ちパターンに繋がるってことにも気づきました!と納得されていました。

「由香さんと話してると、認めざるを得ないところに気づかされるので、本当に爽快なKOをもらった感じです!」と笑っておられました。

私が答えを伝えるのは簡単なんですけど、人から聞いたことって、実践できないんですよね。でも自分が気づいたことは、納得して腑に落ちているから、自然と実践できます。脳の方程式が書き換わっているんです。だから、時間はかかるし面倒かもしれませんが、あえて『自分で気づく』というプロセスを体験していただくようにしています。

無意識の抑圧や制限を一つ一つ確実に外していくことで、可能性が拡がっていきます。もう後戻りはできませんよ。

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